お酒を武器にする 気分でバッカス

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大人の気分で辛口の日本酒を

人恋しいこの季節には日本酒を

最近、ちょっといけてないあたし。
人恋しくなる季節の仕業なのかもしれないが、心と体が寒い。こんなことって誰でもあることだろうから気にしたくないけど、なんだか体の芯から暖かくなりたい感じだ。
こんな時は、日本酒だろう。

日本酒は、数年前に別れた男に、その美味しさを教えてもらった。その男は、妻子のある大人の男性だった。
この世に男と女がいる以上、恋愛と失恋はつきものだ。でも、どうしてあたしたちは、出会ってしまったのだろう。別に男に不自由していたわけでもないのに、よりによって奥さんがいる男なんて。壊れるほど、抱き合ったのに私たちはいつの間にか別れてしまった。恋愛って不思議だ。

日本酒の味わいを教えてくれた男

その彼は、ちょっと背伸びしていたあたしに、大人の世界を垣間見せてくれた。
デートのときなんか、時々日本料理店に連れて行ってくれて、それまであまり関心のなかった日本料理の奥の深さと日本酒の美味しさも教えてくれた。


九谷焼きのぐい呑み

日本酒の美味しさを知ってからは、彼があたしの部屋に訪ねてくると、夏には枝豆、冬には湯豆腐というような簡単なつまみでよく日本酒を飲んだ。彼といるだけで、そんなつまみでも、日本酒の味わいが感じられた。今思うと、簡単な料理でも日本酒の雰囲気は十分に味わえると教えてくれたのは、料理が得意でない私に対する彼の気遣いだったのかもしれない。
そういえば、きれいな模様の九谷焼きのぐい呑みも持ってきてくれた。「色絵というのだ」なんて薀蓄も日本酒の味わいを深めていたのかもしれない。

男は女の栄養

今では、彼は、まったく過去の存在にすぎなくなってしまったのに、日本酒とは現在進行形だ。
だから、この季節の人恋しいときなんか、日本酒が飲みたくなってしまう。
こんな日に飲みたい日本酒は、やはりスッキリしたのみ口の端麗辛口の銘柄だ。そういえば、この銘柄なんて言葉も彼の影響だ。男は過去のものなのに、こんな言葉がすらっと出てくる。どうしてだろう。彼が私の中で血となり汗となってしまったということだろうか。

ところで今日の日本酒だ。端麗辛口の銘柄の中から私が選んだのは、「〆張鶴」。「八海山」や「越の寒梅」とならび称されるお酒で、めったに手に入らないが、時々行く西麻布の日本酒バーではこれを飲ませてくれる。今日は、過去の男達のことでも思い出して、人恋しさを「〆張鶴」で洗い流してしまおう。

〆張鶴


    〆張鶴「月」
    アルコール甘さ 辛口
  • やわらかな香り、なめらかな味わい。
  • 軽く冷やして、常温、人肌燗にて。

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